Windows 10/11 で、WSL2 を使って FSL をインストールする方法

Windows 10/11 では、Windows Subsystem for Linux (WSL) を使ってUbuntuなどのLinuxをインストールできます。WSL2 を使うと、GPUも使えるとのことです。

しかし、WSL2は基本、コマンドラインです。LinuxのGUIを起動するためには、工夫が必要です。現在、いくつかのアプリが公開されていますが、FSLの公式ページでは、VcXsrv を勧めていますのでそれを使うのが無難でしょう。

Ubuntu 22.04 も発表されて1年が過ぎて安定してきましたので、ここでは、

  • WSL2
  • Ubuntu 22.04
  • VcXsrv

をいれたうえで、FSL をインストールしてみます。

なお、このページは、FSLの公式サイトを参考に作成しました。

続きを読む

macOS への FreeSurfer 7.1.1 のコマンドラインを使ったインストール(スクリプト付き)

FreeSurfer 7が公開されています。recon-allの時間が短縮されたり、海馬のsubfield解析がよりグレードアップしたりとなっています。

macOSへのインストールはデモ動画が示されていますが、コマンドラインで一気にインストールしたいと思いました。
以下、必要なものを示します。

続きを読む

Lin4Neuroのアップデート(2020年5月16日)

Covid-19対応に追われる日々ですが、それだけだとつらくなるので、Lin4Neuroのアップデートを行い、公開しました。
主な変更点は以下になります。

  • isoイメージは、Ubuntu 18.04 desktop を元に作成しました。これまで、PinguyBuilderというソフトを使ってインストーラーを準備していましたが、うまく動かないという報告を多々いただいたので、方針を変更しました。
  • Connectome workbench がインストールされました。
  • AFNI, FreeSurfer, FSLといった大きなソフトはインストーラーを提供するという方針に変更しました。デスクトップ上にある “installer” をクリックしていただければ、必要なソフトをインストールできます。
  • MRIcroGLなど、もともと入っているソフトはすべて最新のものにしました。
  • 現在利用可能なソフトの一覧は、こちらになります。
  • VirtualBox 仮想アプライアンスを今回から正式にリリースしました。ユーザー名は”brain” でパスワードは “lin4neuro”になります。メモリは4GB, ハードディスクは120GBで設定してあります。

最新のLin4Neuroはこちらから入手できます。

英語版のサイトはアップデートしましたが、日本語版はこれからです。

Mozc (およびGoogle日本語) 用に作成した脳領域名の日本語変換辞書

この数日、ある総説を書いていたのですが、mozcの辞書に脳解剖の用語があまりにも入っていなくて困ったなと思いました。
オープンソースの医療辞書を探してみた所、DMiME 医学用語変換辞書ORCA projectによる医療辞書を発見しました。これらを入れてみた所、医療辞書としてはとてもいいのですが、脳解剖の用語(たとえば背外側前頭前野であったり、海馬傍回であったり)は登録されていません。
Linux界隈では、「ないものは作って共有する」のが原則ですので、とりあえず、作成してみました。
mozcはGoogle日本語のオープンソースですから、Google日本語入力でも使用できるかと思います→使用できるという報告をいただきました。

続きを読む

dcm2niiを用いてDICOM形式をNIFTI形式へ変換する方法

**dcm2niiはすでに開発が終了しており、公式にはもう配布されておりません。後継のdcm2niixを使用してください。

  1. 画像のファイル形式
    画像解析を行うにあたって、画像のファイル形式を知っておくことは重要です。
    最低限、知っておくべきファイル形式は以下の3つになります。

① DICOM形式
DICOM形式は医用画像の共通フォーマットです。MRI, CT, PET, SPECT撮像機器などで撮影されたものを出力する際に、それぞれの機器に独自の形式で保存することもできますが、DICOM形式で出力することによって、ユーザは機種の違いを意識せずに画像を見ることができます。画像の1スライスが1つのファイルになっているため、矢状断160枚から成る3次元T1強調画像のDICOM画像は、160のファイルから構成されることになります。標準的な拡張子は.dcmとなります。

② ANALYZE形式
アメリカのメイヨークリニックで開発された形式です。画像のヘッダー情報を有するファイル(.hdr)と画像情報を有するファイル(.img)の2つで構成されています。ファイルの扱いが容易であることから、しばらく前まではデファクト・スタンダードとして使われていました。しかし、左右の情報を持っていないため、しばしば混乱が生じることがあったため、現在は次に述べるNIfTI形式に移行してきています。

③ NIfTI-1形式
アメリカ国立衛生研究所(NIH)を中心として開発されている形式で、ANALYZE形式の拡張版です。より多くのヘッダー情報を有することができる他に、左右情報を持っています。このため、左右について悩む必要がありません。現在、SPM(SPM5以降)、FSLでは標準の画像形式となっています。一つ気をつけなければいけないことは、画像の拡張子が2つあることです。ANALYZEと同じ.hdrと.imgの2つのファイルからなる形式とヘッダーと画像を一つにまとめた.nii形式の2つがあります。

2.dcm2nii(gui)について
プログラム名が示す通り、DICOM画像(dcm)をNIfTI画像(nii)に変換するプログラムです。
その使い勝手の良さから、広く使われています。

3. dcm2niiguiの設定

① dcm2niiguiの起動
まず、dcm2nii(gui)を起動します。
インストールしたMRIcornのフォルダの中にある[dcm2niigui.exe]をダブルクリックします。

Macでは、Spotlightで[dcm2niigui]を検索して下さい。

また、[アプリケーション]→[MRIcron]→[dcm2niigui]の方法でも可能です。

pipを用いたUbuntuへのANTsのインストール方法(ソースコードからのコンパイル)

しばらく前に、ANTsのUbuntu 14.04へのインストール方法(ソースからのコンパイル)という記事を書きましたが、最近のANTsは、cmakeのバージョンが3.10以上でないとコンパイルできなくなっていました。

方法を探してみましたが、cmakeのコンパイルを説明するページが圧倒的でした。
しかし、さらに探していたところ、pipを使えばすんなりいくことがわかりました。

pipは、pythonのパッケージ管理システムで、この中にcmakeも入っています。

ということで、改めて記事を書いていきます。

※2020/02/02 現在はUbuntuのcmakeは3.13までアップグレードしましたので、pipでなくても大丈夫になりました。

sudo apt install cmake

だけでも以下のコンパイルはできます。

続きを読む

Unbelievable accident

The other day the Web-hosting service provider I rent a server lost all of my data on the server I rent. It’s unbelievable…

It’s no use crying over the accident, so I restart the blog.

I will recover the contents of the blog as much as possible from now on.