Connectomeに関心が集まっている昨今、様々なソフトウェアが発表されています。
それらの中にConnectome Mapping Toolkitがあります。Connectome Mapperがその根幹をなすものですが、Connectome mapperを動かすためには、
- Diffusion Toolkit
- Freesurfer
- FSL
- MRTrix
- Camino
- Camino-Trackvis
- MITK
- Nipype
を事前に準備しなくてはならず、そのうえでConnectome mapperを入れないといけません。
結構大変な作業です。
順天堂放射線科の神谷先生と情報交換をしながら、Ubuntuにこれらのソフトをいれ、Connectome mapperを起動させる手順書を作成しました。
悩んでいる人は試してみる価値があると思いますので、試してみてください。
PDFはこちらからダウンロードできます。
なお、Lin4Neuroの最新版(20140313)には、FreesurferとDiffusion Toolkitを除くこれらのソフトのすべてが入っています。めんどくさがりの方は、最新版のLin4Neuroを使用することをおすすめします。
Ubuntu14.4(Vagrantですが)でConnectome Mapperを動作させています。
私も吉田先生と同様、
DTB binaries not installed or not working correctly. Check that the
DTB binaries (e.g. DTB_dtk2dir) are in your path and don’t give any error.
が出ました。
これは実は手順書のboostのインストールで
$ sudo apt-get install libboost-program-options1.48.0
が通らないのでskipしていた所が原因でした。通らないので、
libboost-program-options1.48.0は下記からdownloadしました。
http://packages.ubuntu.com/precise/amd64/libboost-program-options1.48.0
http://packages.ubuntu.com/precise/amd64/libboost-program-options1.48.0/download
downloadした
libboost-program-options1.48.0_1.48.0-3_amd64.deb
を
dpkg -i libboost-program-options1.48.0_1.48.0-3_amd64.deb
でインストールします。
これでconnectomemapperを起動すれば正常に動作します。
ご参考までに。
岡 秀樹
理研BSI-NIJC
岡先生
補足をどうもありがとうございます。
いろいろなことに忙殺されてフォローしきれていないので、
このような情報があると大変助かります。
根本先生
はじめまして。順天堂大学放射線科、青木教授の下で研究員をやっている宮澤優介と申します。Linuxは全くの初心者です。
Lin4neuroを使い、connectomemapperのインストールを試みているのですが、うまく起動できません。
PDFの通りに手順を実行し、最後のconnectomemapperの実行を行うと以下のようなエラーメッセージが表示されてしまいます。
File “/usr/local/lib/python2.7/dist-packages/cmp/stages/functional/functional.py”, line 32, in
import statsmodels.api as sm
ImportError: No module named statsmodels.api
手順の中で抜かしたことはないと思いますが、connectomemapperを実行するためにはどのように修正すればよろしいでしょうか?
お時間のある時で大丈夫ですので、ぜひご教示いただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
コメントをどうもありがとうございます。
ひとつ確認させてください。
Lin4Neuroはどのバージョンをお使いですか?
これまでに見たことのないエラーですので、確認のために時間をください。
どうぞよろしくお願いします。
根本先生
ご返信ありがとうございます。
こちらからの連絡が大変遅くなってしまいましたこと、本当に申し訳ございません。
Lin4Neuroは日本語版の64bitのものを使用しています。
こちらでもいろいろと試行錯誤して原因を探してみていますが、なかなか思うように進みません。
順天堂大学 宮澤優介
宮澤先生
調べたら、ひとつ手がかりになることを見つけました。
Ubuntuのターミナルから以下をタイプしていただけますか?
$sudo apt-get install python-statsmodels
そのうえで、改めてconnectome mapperの起動をトライしていただけますでしょうか。
その結果を教えていただけたらと思います。
よろしくお願いします。
根本清貴 先生御侍史
平素より大変お世話になっております。
順天堂大学医学部放射線診断学講座の錦織と申します。
先日は宮澤の質問に対し迅速にご対応いただき、誠にありがとうございました。
お礼が遅れてしまったことをお詫び申し上げます。
さて、この度私もconnectome mapperの導入を試みてみました。
先生にいただいたアドバイスの通り試したところ、解析を走らせる段階までたどり着くことができました。
ご協力を賜り、心より御礼申し上げます。
今後解析で困った場合にまたご相談させていただくことがあるかと思いますが、何卒よろしくお願いいたします。
順天堂大学 錦織瞭
錦織先生
ご丁寧にどうもありがとうございます。
無事に解析までたどり着けたようで何よりです。
私自身、解析をバリバリできているわけではないのですが、
また何かありましたらご質問をいただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
根本先生
mapperは走るのですが、先生のLin4Neuroにも入っているconnectome viewerにうまく乗せることができません。Webで見るとfile format libralyのインストールが、12.4に対応していないようです。
なにかヒントをいただければ幸いです。
東急病院眼科_吉田正樹
吉田先生
少し確認のための時間をいただけたらと思います。
どうぞよろしくお願いします。
根本先生
ubuntu12.04.4(04.2ではLANを認識しませんでした)をインストールしたら、先生のPDFをほぼ完全にコピペでインストールでき、connectommemapperが走りました。
いまcheckimputをパスし、解析を走りらせたところです。ありがとうございました。
今後とも、先生のページで勉強させてください。
東急病院眼科
吉田正樹
吉田先生
ご丁寧に報告をどうもありがとうございます。
Ubuntu 12.04で無事に走ったとのこと、うれしく思います。
私もその後の解析はまだできていないのですが、何か情報があったらまたここで発信していこうと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
根本先生。いつも勉強させていただいています。東急病院(慈恵医大)眼科@吉田です。connectomemapperのインストールをubuntu13.10(初心者です)でトライしています。.bashrcはnanoでマニュアル通り編集しました。
mapperを開こうとすると
DTB binaries not installed or not working correctly. Check that the
DTB binaries (e.g. DTB_dtk2dir) are in your path and don’t give any error.
が出てしまいます。どこが悪いのでしょうか?お時間のあるときにご教示いただければ幸いです。
吉田先生
ご質問ありがとうございます。
connectomemapperのインストールの際、正しくインストールされると、
/usr/local/binの中に
といったファイルができるはずです。
端末を開いていただいて、(UbuntuからはCtrl+Alt+Tで簡単に開けます)
$ls /usr/local/bin
として表示される結果を教えていただけますか?
よろしくお願いします。
根本先生 早速のご対応ありがとうございます。下記に貼り付けます。
masaki_yoshida@ubuntu-lm:/usr/local/bin$ ls
181_vecs.dat DTB_gfa eclipse
DTB_P0 DTB_streamline nipype_display_crash
DTB_dtk2dir connectomemapper showmatrix_gpickle
ご指摘の4つのファイルは見つかります。
吉田
吉田先生
これまでいろいろ試行錯誤してきた中で、おそらく、python関連の問題かと思われます。
connectome mapper用のnipypeは以下にインストールされます。
/usr/local/lib/python2.7/dist-packages/nipype
これはconnectome mapperだけに使われるものなので、
一度、以下を試していただけませんでしょうか。
端末から
$ sudo rm -r /usr/local/lib/python2.7/
として/usr/local/lib/python2.7以下のディレクトリを削除
その後、
改めて、PDFの4.9 Nipypeのインストールを実行
さらに、5 Connectome mapperのインストールを実行
これでどうでしょうか?
ただ、もし、今後本格的に解析をされるとしたら、13.10はおすすめできません。
サポート期間が半年なので、今年の6月にはサポートが切れてしまうからです。
また、順天堂の神谷先生の情報だと、13.10だと、connectome mapperはインストールできても、
connectome analyzerはインストールできないとのことでした。
したがって、もし、上記の方法がうまくいかず、かつ、先生がUbuntuを画像解析以外に使わないのであれば、
Ubuntu 12.04をクリーンインストールして、そして再度試されるのをオススメします。
それでもダメならばLin4Neuroを試していただけたらと思います。
以上、よろしくお願いします。
根本先生
ご丁寧なコメントありがとうございます。/usr/local/lib/にpython2.7とpython3.4がありました。
両方共sudo rm -r で消去し、
git clone git://github.com/LTS5/nipype.git
を実行すると
fatal: destination path ‘nipype’ already exists and is not an empty directory.
とえらーがでてしまいます。
connectome analyzerはRをベースにしたあと解析のようですが、インストールできないと折角の機会が生かせないように思います。
思い切って、UBUNTU14.04.2(2017.4までサポート)のインストールにトライしてみます。
caret_commandがMACだとうまく走らないので、LINUX導入しないとだめかなーと考え、思い切って導入、そうそうくじけておりますが、先生のブログにとても助けていただいています。
吉田
吉田先生
すみません、ひとつコメントをし忘れました。
gitはcloneを作るときには、既にディレクトリがあるとエラーが出ます。
なので、今、先生のホームディレクトリにあるnipypeディレクトリを一度削除してから
再度git cloneを行う必要があります。
$cd ←ホームディレクトリに移動
$rm -r nipype
としていただいてから、
$git clone git://github.com/LTS5/nipype.git
としてみてください。
どちらにしても、Ubuntu 12.04の方がいいと思います。
あと、個人的にはXubuntuの方が好きです。OSそのもののメモリ使用量がずっと少ないからです。
画像解析はメモリを多く使うことが多いので、OS自体は軽ければ軽いほどいいと思っています。
Lin4NeuroをXubuntuベースで作成している理由はそんなところがあります。
まだまだLinuxによる画像解析の日本語リソースは非常に限られていますので、
皆で少しずつリソースが充実できたらと思っております。
今後ともよろしくお願いします。