1. 目的
2. MRIcronを用いる場合
3. MRIcroGLを用いる場合
1. 目的
- MRIcron/MRIcroGLを用いたバイナリーマスク画像の作成
ここでは、拡散MRI(b=0, SE-EPI)の脳周囲にあるノイズ除去するため、マスク画像を生成しノイズを除去する方法を解説する。
まず、画像を見てみる。拡散MRI(b=0, SE-EPI)を信号値0-10のスケールで表示すると、以下のような画像が表示される。この内、脳周囲の白い点々(ごま塩ノイズ)は本来観測すべきではない信号、つまりノイズである。これから、このノイズを除去していく。
2. MRIcronを用いる場合
MRIcronの基本操作は、以下の記事を参考にするとよい。
脳のマスク画像を作るには、ツールタブの「Draw/Intensity filter」を選択。あるいは、「Ctrl + I」を押す。
脳実質が欠けないようにThresholdを設定する。設定ができたら「Save highlighted as NIfTI or VOI」を選択。
保存先を指定して保存する。この時NIfTI形式として保存しておくと、他の脳画像解析ソフトで扱いやすい。
保存した画像を開くと、Intensity filterでしきい値処理された画像が表示される。この時、画像はまだ二値化されていない状態である。
ここで、スケールを最初と同じ0-10に設定して、脳周囲のノイズを確認してみる。脳周囲のノイズを除去されていることが分かる。
この画像を二値化してバイナリーマスク画像を作成したい場合、ツールタブの「Draw/Advanced/Brain mask」を選択し、ファイル名を指定して保存する。
二値化されたバイナリーマスク画像が生成される。
3. MRIcroGLを用いる場合
MRIcroGLの基本操作は、以下の記事を参考にするとよい。
脳のマスク画像を作るには、ツールタブの「Draw/Advanced/Intensity Filter」を選択。
「Action: Add to Drawing」となっている状態で、脳実質が欠けないようにしきい値を設定し「Apply」をクリック。
Intensity Filterのしきい値処理が適用されて残った領域が、関心領域として設定される。
関心領域が設定されている状態で、上タブの「Draw/Advanced/Mask Image」から、「Delete/Preserve regions with VOI」を選択。
ここで、スケールを最初と同じ0-10に設定して、脳周囲のノイズを確認してみる。脳周囲のノイズを除去されていることが分かる。
この画像を二値化してバイナリーマスク画像を作成したい場合、ツールタブの「Draw/Save VOI」を選択し、ファイル名を指定して保存する(ショートカットキー:CTRL+S)。
二値化されたバイナリーマスク画像が生成される。