CONNチュートリアル (20.b対応): SETUP – Covariates (2nd-level)

前処理のQAで今回準備したサンプルデータでは、Subject 16は解析に不適ということがわかりました。なので、これを省きたいと思いますが、その前に準備している Covariates を登録しておきます。(そうでないと Covariates を入れてある subjects.txt を編集し直さないといけないからです。)

この作業を前もってやっておきたい背景として、CONNにはとても便利な機能があることを紹介しておきます。CONNはBasicでnumber of subjectsの値を減らすと、「どのsubjectを抜きますか?」と聞いてくれて、それを指定すると、それのデータを全部消してくれます。これはとても便利なので、この後、個別に紹介しますが、そのために、事前に全部の情報を登録しておくことがとても便利です。

Covariates は一度に登録することができます。

左の “Covariates (2nd-level)” をクリックします。
画面中央の左下ぐらいにある “- covariate tools:” をクリックし、import new covariate(s) from file を選択します。

ファイル選択画面が出ますので、subjects.txt を選択します。

そうすると、4つの Covariates が登録されます。このうち、subjects_1 は、IDなので不要です。なのでこれは削除します。そして、残りの3つはSZ, age, Genderなのでそれぞれ名前を変更します。

最初に subject_1 を削除します。subjects_1 を選択し、その下にある “-“ をクリックします。

そうすると、「消していいですか?」という確認のダイアログが出ますので、Yesをクリックします。

そうすると消えます。

次にsubjects_2を SZ に変更します。Schizophreniaの略です。これは簡単で、subjects_2を選んだ後、右側にある Covariate name の下を subjects_2 → SZ に変更し、Enterを押すだけです。

同様に、以下を行ってください。

  • subjects_3 → ageに変更
  • subjects_4 → genderに変更

最後にHCを登録します。Healthy Controlの略です。HCはSZで0だった人ということになります。なので、変数SZを上手に使います。変数SZから1を引いて、絶対値をとったら、SZでの1は0になり、SZでの0は1となります。これは、matlabでは、 abs(SZ – 1)で得ることができます。一連の流れをアニメーションGIFで示します。Covariatesで何もないところをクリックし、Covariate nameにHCとしてValuesに abs(SZ – 1) としています。

これで必要なCovariatesを登録できました。ちなみに、Covariatesは共変量と訳されますが、Covariates = 共変量というわけではありません。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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CONNチュートリアル (20.b対応): SETUP – Covariates (2nd-level)” へのコメント

  1. いつも参考にさせて頂いている初学の者です。
    先生のCONNチュートリアル & CONNチュートリアル(20.b対応)を拝見して、
    CONN20.b操作とその解析結果を学んでいます。
    COBERデータセットのControlとSCZをそれぞれ10例ずつ取って来て、
    Control : SCZ : Age : gender= 1 : -1:0 : 0
    Control > Patient として、ROI-to-ROI解析を行った場合、display results押しいたしますと、右側下側に「ROIs sorted using hierarchical clustering」という事で、
    clustering parameters画面(上段、下段)が出てまいります。
    上段:Number of groups/clusters (leave empty for automatic cutoff)をどのように、入力するのか。(デフォルトはヌルです)
    下段:Hierarchical clustering criteria (-1=Labels: 0=Functional: 1=Positional)とは、どのような設定意味か。そして、どれを選択するのか。(デフォルト値は、「0.05」が格納されている)

    マニュアルや他のwebsiteでも、clustering parameters画面(上段、下段)の記載はみあたらず、このclustering parameters画面(上段、下段)に関して、先生の先行されております知見や専門性よりアドバイスを賜りたく、よろしくお願い致します。

    • 確認が遅くなりました。
      今週は出張が続いているので数日お待ちください。

    • 吉池さん

      時間がかかってすみません。ようやく時間がとれたので、確認しました。

      Control > Patient として、ROI-to-ROI解析を行った場合、display results押しいたしますと、右側下側に「ROIs sorted using hierarchical clustering」という事で、
      clustering parameters画面(上段、下段)が出てまいります。
      上段:Number of groups/clusters (leave empty for automatic cutoff)をどのように、入力するのか。(デフォルトはヌルです)
      下段:Hierarchical clustering criteria (-1=Labels: 0=Functional: 1=Positional)とは、どのような設定意味か。そして、どれを選択するのか。(デフォルト値は、「0.05」が格納されている)

      ただ、ここの概念のリンクは以下にあります。

      https://web.conn-toolbox.org/fmri-methods/cluster-level-inferences#h.p_D9OnVP8Jmd1g

      ただ、おっしゃるようにこの説明はないですね。以下のようにお考えください。

      – Number of groups/clusters に関しては、何もいれなければ、自動で判断してくれるので、自動でいいかと思います。ご自身でクラスターの数を特定したい場合には、指定します。たとえば、10に設定すると、ROIを恣意的に10のクラスターにわけて計算します。

      conn_10_clusters

      ここの円環状になっているところの黒いセグメントが10個あることに注意してください。10と指定したことにより、10のROIのかたまりにわかれたことになります。

      ちなみに、デフォルトでは以下のようになります。20個程度のクラスターから構成されていることがわかります。

      conn_default_clusters

      – Hierarchical clustering criteria に関しては、クラスタリングの基準を何にするかと考えます。-1は、Label(の近さ)が優先されます。0はFunctional connectivityの結果が優先されます。1は解剖学的位置(の近さ)が優先されます。0.05ということは、基本、Functional Connectivityを優先に考えてクラスタリングをしているということになります。

      • 根本先生
        この度は、丁寧な解説ならびに考え方のアドバイス、御礼申し上げます。WebSiteのチュートリアル資料も御礼申し上げます。
        実際の操作マニュアルの考え方も大変参考になりました。
        今後も、よろしくお願い致します。

        (公式WebSiteのコミュニティーメンバー皆様には、早く、20.b対応のマニュアルをアップデイトして欲しい所です・・・)

  2. いつも参考にさせていただいております。
    genderについてですが、男女で数値に上下があるという関係を示すものではなく、あくまでカテゴリカルに扱わせたいので、One-hot vectorにしてM/F別々のCovariateとした方が良いかと考えました。しかし、そのように取り扱っている資料を見つけることができません。
    それとも、私が存じないだけで、Connで数値をカテゴリカルに扱わせる手段があるのでしょうか。
    ご多忙のところ大変恐縮ですが、何卒ご教示をよろしくお願いいたします。

    • すみません、なぜかこのコメントがスパム扱いされてしまっていて、気づくのに時間がかかりました。

      ご質問の意図は、被検者が

      M F F M M の場合
      male: 1 0 0 1 1
      female: 0 1 1 0 0

      の2列を作ったらいいのではないかということですよね。

      こうしてもらってもかまわないのですが、これは、結局、同じものを別の観点から見ているだけで、
      ひとつのベクトルで表すのと全く変わらないんですね。

      なので、2水準のものについては、0 1 の表現で大丈夫です。

      3水準以上ある場合は、おっしゃるように、それぞれについて one hot vector であらわします。

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