(2017.11.26: 追記しました)
Denoisingが終わった後、first-levelの画面に来ます。
first-levelということは、
個人のfunctional connectivityを見る
ということになります。
最初は、下のようなものしか見えません。
ROI-to-ROIとSeed-to-Voxelがひとつ
Voxel-to-VoxelとICA networksが次にきて、
最後にdynamic ICAがきます。
まずは、ROI-to-ROI, Seed-to-Voxelを見ていきましょう。
ROI-to-ROIをクリックします。
ここでは画面の右側でいろいろなことが確認できますので、右側のスクリーンショットで説明します。
上にある “Preview first-level analysis results”
の下に領域を選ぶことができます。
この領域は “Seed” になる領域です。
まず、わかりやすく、デフォルトモードネットワーク(DMN)を確認してみましょう。
atlas.FP r のところをクリックすると領域が多く出てきますので、スクロールして、”networks.DefaultMode.PCC (1,-61,38)”を選択してください。
画像が見えているところの右側にマウスをもっていくとスクロールバーがあらわれますので、適宜スクロールしていただくと、確かにDMNっぽい感じで見えます。
ただ、これは色がつきすぎの感じがしますね。
画面下を見ると threshold 0.25 と見えます。
これは、今の場合Default Mode NetworkのPCCと相関係数0.25以上の関係にある領域を描出しているということになります。
この値を変えてみることで変わります。
そして、一番右側にあるSubjectsを適宜クリックしていくと、各個人のDMNの様子を観察することができます。
続いて、どんな解析をしていくのかを決定します。
画面中央をご覧ください。
ここに
Analysis type
Analysis options
とあり、それぞれ2項目設定する必要があります。
- Analysis type
- Analysis options
ここで、何の解析をするかを決定します。デフォルトは、”functional connectivity (Weighted GLM)” となっています。このままで大丈夫です。もし、Psychophysiological interaction (PPI)などをしたい場合は、変更します。
その下の段のデフォルトは、”ROI-to-ROI analysis only” となっています。ここをクリックすると、”ROI-to-ROI” と “Seed-to-Voxel”を選ぶことができるのがわかります。いろいろな結果を見てみたいので、”ROI-to-ROI and “Seed-to-Voxel”をここでは選んでいます。
ここでは解析のオプションを指定します。上段の選択肢は4つ、”correlation (bivariate)”, “correlation (semipartial)”, “regression (bivariate)”, “regression (multivariate)” となります。 2変量の相関係数、半偏相関係数、2変量の回帰分析のβ, 多変量回帰分析のβということですね。どんな解析をするかによって異なります。今回は、シンプルにデフォルトの2変量の相関係数とします。
その下の段のデフォルトは、デフォルトの no weighting で大丈夫です。タスクfMRIの時にここを変える必要が出てくると私は理解しています。
次に、画面左側の Voxel-to-Voxel をクリックします。
そうすると、画面中央が下のような図になるはずです。
- Analysis type
- Number of factors
- Dimensionality Reduction
ここでは、主成分分析、独立成分分析、MVPA、ALFFの計算などができます。
私は、独立成分分析 (ICA) を行ってみたいので、Analysis typeの下をクリックして、”Group ICA” を選択しました。
これは、独立成分分析の際のFactor数です。デフォルトの20のままにしました。
これは、独立成分分析を行う際に、connectivity matrixの次元を落とすというものです。デフォルトの64にしました。
その下に dyn-ICA circuits (dynamic ICA circuits) がありますが、ここは正直私の手にはおえないので、何も変更しませんでした。
このうえで、左下のDoneをクリックします。
そうすると、first-level Analysisの解析が行われます。
脊椎外科 大学院生です
いつもこちらで勉強させていただいています。
今マウス痛みモデルのresting state fMRIを麻酔下、覚醒下で行っているのですが、CONNを利用することは可能でしょうか。教えて下さい。よろしくおねがいします。
ありむらさん
CONNを利用すること自体はなんとかできるのですが、
– 前処理は別に行う必要がある。
– マウスのROIは別に準備する必要がある。
など、ハードルはなかなか高いです…。
まず、SPMでマウスの標準化ができるスキルを身につけるところからでしょうか。
SPMのマウスのテンプレートは、下記に提供されています。
https://www.nitrc.org/projects/tpm_mouse
Kiyotaka 様
ご連絡ありがとうございます。遅くなり申し訳ありません。
それを聞いて安心いたしました。
>CONNの前処理は別に行う必要がある
とのことですが、
幸い解剖画像を用いて構造画像、機能画像を標準化することまではできました。
しかし、その次に、Kiyotaka様の作成した手順のどこから進めればいいかわかりません。
予め前処理しているので、Preproccessingは飛ばして1st level covariatesに進んでいいということでしょうか。それともpreproccessingをするべきなのでしょうか。
また、マウスのROIも準備できております。ありがとうございます。
ご返信お待ちしております。
ありむら
すみません、このコメントが、スパムに分類されてしまっていました。
予め前処理しているので、Preproccessingは飛ばして1st level covariatesに進んでいいということでしょうか。それともpreproccessingをするべきなのでしょうか。
Preprocessingは飛ばしていいのですが、Settingのところで、GM/WM/CSFを指定したり、ROIを指定したりという作業を丁寧にやっていただければ、その次のプロセスに進めると思います。
根本清貴
根本先生
お返事がうまくできておらず、申し訳ありません。再度送らせていただきます。
幸い、マウスのMEMRIの解析をやっていたので、前処理
や、ROI、テンプレートの準備はできております。逆にここができれば、あとはチュートリアルを参考にすれば良いでしょうか。
ご連絡お待ちしております。
ありむら
そうなんですね。
それならばできると思います。
細かい課題は出てくるかと思いますが、ほかの研究者の先生とサルについては進められています。
根本清貴
根本先生
ご多忙のところ、失礼いたします。私は昨年度より、MRI研究に初めて従事している者です。先生のVBM書籍ならびにホームページでの解析手法をいつも参考に大変お世話になっております。この度、CONNでの機能結合解析について、ご教授いただきたくご連絡いたしました。
以下、基本的なご質問となり誠に申し訳ございません。先の方の投稿にもありますように、seed-to-voxelとroi-to-roi解析にて、任意のseed(roi)座標をnii画像ファイルで作成し、そのファイルをインストールされたconnディレクトリの中のroisサブディレクトリに保存・connのSETUPから走らせることで解析で可能であると理解しております。
大変お恥ずかしい話ではありますが、任意のseed(roi)座標のnii画像ファイルの作成について、どのようなソフトウェア(MarsBar、WFU PickAtlus、SPM Anatomy toolbox)を用い、どのような方法で作成するのでしょうか?
大変お手数をお掛けいたしますが、お返事をいただけましたら幸いでございます。
山下さん
ご質問ありがとうございます。
どのようなROIを作成したいかによるかで使うソフトウェアが変わってきます。
ROIとしてどのようなものをイメージされていらっしゃいますか?
多くは以下の2パターンかと思います。
1. 群間比較で得られた領域
2. MNI座標で指定して、特定の大きさを持つ球体、もしくは立方体
根本清貴
根本先生
ご多忙のところ、ご連絡いただき誠にありがとうございます。
ROIのイメージとしましては、「VBM解析により、1. 群間比較で得られた領域」となります。
大変お手数をお掛けいたしますが、ご連絡をいただけましたら幸いでございます。
山下
根本先生
ご多忙のところ、ご連絡いただき誠に感謝申し上げます。
CONNで用いるためのROI作成に関しましては、VBM解析により
「1. 群間比較で得られた領域」となります。
もし、同じ内容のメールが複数回に亘り届いておりましたら申し訳ございません。
大変お手数をお掛けいたしますが、ご教授いただけましたら幸いでございます。
山下
山下さん
昨日は連休直前で外来が大変なことになっていたので反応できませんでした。すみません。
SPMの結果からROIを作成する方法は以下のとおりになります。
これでやってもらえたらと思います。
なお、私のブログはスパム対策で私が承認しないとコメントが表示されないようにしてあります。
ご了承ください。
根本清貴
根本先生
ご多忙のところ、ご教授いただき誠に感謝申し上げます。
上記の通り、SPM結果上でROI作成を試み、CONNによる一連の解析を
無事終えることができました。引き続き、本方法による再解析を進めます。
この度はROI作成からCONNによるFunctional Connectivity解析の手法について
ご教授いただき誠に感謝申し上げます。
山下
山下さん
無事にできたようでよかったです。
根本清貴
チュートリアルを利用させていただいている学生です。
ROI-to-ROIとSeed-to-Voxelの解析において任意のSeed(座標?)は指定できるのでしょうか?
もし方法があるのならばお教えください。よろしくお願いします。
はい、可能です。
まず、Seedを作成する必要があります。
自分の関心領域だけを1、それ以外は0にしたnifti画像を作成します。
そして、それを、connフォルダの中のroisファイルに保存します。
これで、CONNの解析を走らせると、そのseedファイルを解析に使うことができるようになります。
これがやりたいことでしょうか?
ご連絡遅くなりすみません。
ご指示の通り行ったら無事任意のSeedで解析することができました。
ありがとうございます。
ご丁寧にありがとうございます。
無事にできたようでよかったです。
初めて、お便りします。広島共立病院リハビリ科の吉川と申します。非常に基本的な質問で申し訳ありません。14:QA(Quality Assurance)、にやっと到達しましたが、最後のSelect 4 subjects の選択が、subject1,2,16,19 と間が空いているため、マウスで指定できません。クリックを押しながら選択するとなっていますが、具体的に、どうすればよろしいのでしょうか。当方のダウンロードしたconnは17a です。御教示頂けましたら、幸甚と存じます。
ご指摘ありがとうございます。これは私の間違いです。
正しくは、「Ctrlキーを押しながら」です。
Ctrlキーを押しながら選択することで、とびとびの値を選択できます。
(ちなみにこれはExcelなどでも使える技ですので、知っていると便利です。)
ブログの該当部位も修正させていただきました。
以上、よろしくお願いします。
Kiyotaka 様
早速の御返事、ありがとう御在ます。御指示の通り実施し、上手く行きました。
感激です。
今後ともよろしくお願い致します。
無事にできたようでよかったです。続きはそのうち載せますので、よろしくお願いします。